しばらくお休みですね

ちょっと話は前後しますが。

インプラントの処置が終わったら、治癒期間があります。
骨の状況などで変わりますが、数ヶ月間は何もしません。
途中でレントゲンによる検査はありますが、基本的には何もすることが無いのです。
このように書くと弊害があるので、もう少し詳しく説明します。

治癒期間は、骨の中に入ったインプラントが骨とつく大事な時間です。
この期間中に、治療部位に大きな力がかかると、せっかくくっつこうとしていたインプラントと骨がはがれてしまいます。
ですので、治療中のところは極力安静にするよう、説明があります。
どのくらいの期間かと言うと、最低2週間です。
この2週間が、骨とインプラントの最初の接合が行なわれる時間となります。

お休みマロン。
ある病院でインプラントを行った人が、2週間の間に治療中の部位でものを咬んでいたそうです。
後日、検査をしたら骨と全くくっついていなかったので、インプラントを抜かなくてはいけませんでした。

”なぜ咬んだのですか”と医者に聞かれて、
”だって、咬めたから”と答えていました。

医者の注意を全く聞いていなかったのです。
治療は患者さんが受けるものですが、重要な注意を守れない場合は、処置を受けるべきではありません。

治癒期間は、インプラントにとって非常に大事な時期なのです。
医者の話は、必要な情報を患者さんに伝えて、事故が起こらないようにしてるのです。
処置を受ける前に、説明はしっかりと聞くようにしましょう。

photo by: neco
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自分の歯ではありません

インプラントの手術が終わり、治癒期間も過ぎて新しい歯が入ったとき、違和感を覚える方が多くいらっしゃいます。
何が違うといわれても答えに困るのですが、以前の自分の歯で咬んだ感触と違うので戸惑うのです。

人間の歯は、骨に埋まっていますが、直接くっついてるわけではありません。
骨と歯の間には、0.2mmくらいの薄い膜があります。これを歯根膜といいます。
歯根膜は歯にとって非常に重要な役割をしています。

咬むという行為を行なうとき、歯は敏感なセンサー、感知器となっています。
ためしに前歯で硬いものを咬もうとしてください。途中で口が閉じられなくなるはずです。
これは前歯にある歯根膜が、咬む圧力を感じて脳に信号を送ります。
その信号を受け取った脳は、”これ以上の力で咬むと歯が折れるので力を入れないように”との信号を出して顎の筋肉にストップをかけるのです。
歯根膜は、ものを咬んだときの圧力や咬む力をコントロールするための信号を出す働きをしています。

歯周病になると、この歯根膜が破壊されてしまうので、歯がグラグラと動いて、最後に抜けてしまいます。

Two Front Teeth

インプラントには歯根膜がありません。
チタンの根は、骨と直接についています。
インプラントの入った歯で咬むと、圧力を伝える神経が無いので、人は無意識に強い力を入れて咬んでしまいます。
感知器のストップが無いので、全力で咬んでしまうのですね。
この力はとても強く、大人で80kgとかの力を出すことがあるそうです。
インプラントはチタン製ですので壊れることはありませんが、そのインプラントと歯を接合してるのは小さなネジです。
このネジが咬む力に耐え切れずに折れてしまう事故が時々起こります。
それは歯根膜が無いために起こるのです。

咬んだときの感触が自分の歯と違う理由は、この歯根膜の存在です。

photo by: RichardBowen
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咬めた・・・、けど?



大変な思いをして、インプラントの手術と処置が終わりました。
全てが完了し、いよいよ新しい歯で生活する時が来ましたね。
多分、一番楽しみなのは食事ではないでしょうか。
今まで入れ歯だったり、歯が無くて咬めなかったのですから、しっかりと咬んで食事をしようと思ってるはずです。

では実際に食べてみた感想はいかがですか。
多分、何かしら違和感を感じてるのではないでしょうか。

すぐに慣れてしまう場合も多いのですが、やはりしばらくは変な感じが残ります。
その原因は、歯を支えている骨と直接にくっついてる事で起こる、脳への刺激の変化です。

人間の歯は、歯根膜で骨とつながっています。
これはクッションの役割もしているので、硬いものを咬んだときの衝撃が直接に脳へ届かないようにしています。
しかしインプラントは骨とくっついてる金属です。
咬んだときの衝撃は、直接に脳へと響きます。
この感覚が変な違和感をもたらすのです。

咬む刺激と言うのは、脳への適度な信号ですので、ボケ防止にもなります。
しかしその刺激は、ごつんごつんとしたものではなく、こんこんと軽く響く程度のものです。
インプラントで咬んだときの衝撃は、頭の骨をかなづちで叩くような感じになります。

その違和感には慣れるまで時間がかかるでしょう。
インプラントの処置が終わった後で話を聞くと、多くの人がこの違和感を訴えます。
人工的な歯根膜の開発も行なわれていますが、人間の歯と全く同じ機能を持つものが出来るのはしばらく時間がかかりそうです。

photo by: memsahib 313
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