古くからあります



インプラント治療はかなり古くから存在し、古くは古代ローマでも行われていた形跡が残っています。
当時は他人の歯を抜いて、自分の無くなった歯の部分に差し込んでいましたが、当然くっつくわけはありません。
科学的に臨床で利用されるのは、1960年代になってからです。

ウサギの実験中に偶然発見された、チタンが骨にくっつく性質から研究が始まりました。
そして現在は非常に有効な治療法として広く利用されています。

ですが、最初このころは今のようなシリンダータイプ(チューブのよな形)ではなく、ブレードタイプと言って、
薄い板状でした。
フォークのような形をしたチタンの板を、骨にスリット(溝)を掘って差し込んでいたのです。
歯茎の形や、細菌感染の問題を全く考えていない時代でしたので、臨床成績は非常に悪く、すぐに炎症を起こして抜けていました。
それでも、歯を失った人には朗報だったのです。

やがて感染の問題が分かってくると、一旦インプラント体を完全に埋めて治癒させ、その後で穴を開けて歯をつなげる二回法が考え出されます。
これにより成績が向上して、安定した治療法になってきました。

骨と口の中がつながる一回法は、早く終わるので楽ですが、感染症の問題がつねにあるので、リスクは高いです。
安全な二回法は、手術が二回必要ですし、その分費用も高くなります。
どちらが良いかと言うのはありませんが、経験のあるドクターなら、上手く使い分けできますね。

photo by: gustopher

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