どこでも出来るの



外でご飯を食べるとき、どんなところに行きますか。
お寿司、蕎麦、ハンバーグ、ステーキ、お好み焼き、ラーメン、いろいろありますよね。
ビュッフェタイプなら、いろんな種類の食事を一度に楽しめて便利ですね。

子供を連れて行くには良いのですが、一つの食材をじっくり楽しみたいのならば、専門店に行く方が良いと思います。
スーパーで買ったウナギもそこそこ美味しいですが、天然ウナギを食べさせてくれるお店にはかないません。

歯医者は総合で治療を行ないます。
一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科とありますが、普通は一人の先生が全てを受け持ちます。
ビュッフェのようなものですね。

ではインプラントはどこで行なえば良いでしょうか。

一番良いのは専門の診療所です。
インプラントは外科処置ですので、専用のオペ室が完備されて、CTや麻酔医がいれば万全です。
あとはドクターの腕ですが、これは回数が多い先生ほど良いと思えます。
一般の診療所でもインプラントを行ないますが、やはり回数が少ないので、経験が浅くなってしまいます。
専門医が近くにいない場合、近所で処置を行ないたいと思う方は、ドクターにインプラントの経験本数を聞いてみましょう。
50本以上の経験があれば、まず安心です。100本を越えてる先生であれば、たいていのトラブルにも対応できます。

道具も大事ですが、一番重要なのはドクターの経験です。
長く同じ処置を続けてる人ほど、その処置に精通していますから、インプラントのオペを行なう場合はドクターの経験を重視しましょう。

photo by: US Army Africa

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どんな種類があるのか



インプラントは全て同じではありません。
自動車と言っても、国産、外車とあるように、いろいろな国や会社で作っています。
それら全てで共通してるのは、チタンで出来てることくらいですね。

インプラントは、国産でも外国のメーカーでも、性能的な差は殆どありません。
ただ、外国の方が先に治療に使われだしたので、治療データが豊富にあります。
数十年間のデータがあるものと、まだ数年しか使われていないものでは、何かのトラブルが発生した時に対応できるかどうかの問題が残ります。

数十年も作り続けてるメーカーは、この先も使い続けられるでしょうし、新しい会社は、その会社がいつまであるのか分かりません。
インプラントは、メーカーが違うとメンテナンスや修理が困難です。
自分が入れてもらったインプラントがどこのメーカーのものなのか教えてもらっておいてください。

機能的な話であれば、インプラントは二種類存在します。
HAタイプとNonHAタイプです。

HAというのは、ハイドロキシアパタイトと呼ばれる物質をインプラント表面にコーティングしています。
このハイドロキシアパタイト膜(HA)が生体の治癒を促進し、骨との結合を早期に行なってくれるのです。

HAが無いタイプは、チタンの表面を機械的な加工により、生体との結合を促しています。

臨床成績はどちらも変わりませんが、骨との結合はHAタイプの方が早く行なわれます。
また、状況が悪い場合でも、HAはくっついてくれるようです。

デメリットとしては、HAの方が価格が高いこと、細菌感染を起こしやすいこと、骨とインプラントの結合が起こる前にHA膜の吸収が起こることなどがあります。

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歯医者で説明してもらいたい



普通の一般治療を行なっている先生でも、最近はインプラントを手がけるケースが多くなっているようです。
インプラントは成功確率が高い治療ですので、臨床のケースを間違えなければ、経験の浅い先生でも失敗は少ないです。
ですので、歯を抜いた後の説明で、ブリッジや入れ歯と同じようにインプラントの説明を行なう事があります。

忙しいところですと、先生が説明する代わりにスタッフが行なうこともありますね。
それは悪いことではありません。インプラントに対して正しい知識と経験のあるスタッフであれば、患者さんに説明は充分に行なえます。
問題は、先生が忙しいのでスタッフが行なってる場合です。

それほど知識も無いスタッフが患者さんに説明しても、上手く疑問を解消出来なかったり、必要な説明が不十分だったりします。
処置の後で、”そんな話は聞いてないよ”と言うことも起こりえますね。

治療に必要な情報は最初から分かってることが多いので、患者さんに対して全てを説明しておく事です。
特に、治療期間、費用、処置内容については充分な時間をかけて行なわなくてはいけません。

インプラントと言う言葉を知っていても、患者さんには具体的なイメージは出来ません。
ドクターやスタッフが、時には図を描いたりして説明します。

治療と言うのは、道具や手法ではなく、医療者と患者の信頼関係で成り立ちます。
どんなに優れた治療法でも、充分に納得できない治療は受けるべきではありません。

まずはきちんと説明を受けましょう。それから自分で決めることです。

photo by: m.gifford

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