どんな種類があるのか



インプラントは全て同じではありません。
自動車と言っても、国産、外車とあるように、いろいろな国や会社で作っています。
それら全てで共通してるのは、チタンで出来てることくらいですね。

インプラントは、国産でも外国のメーカーでも、性能的な差は殆どありません。
ただ、外国の方が先に治療に使われだしたので、治療データが豊富にあります。
数十年間のデータがあるものと、まだ数年しか使われていないものでは、何かのトラブルが発生した時に対応できるかどうかの問題が残ります。

数十年も作り続けてるメーカーは、この先も使い続けられるでしょうし、新しい会社は、その会社がいつまであるのか分かりません。
インプラントは、メーカーが違うとメンテナンスや修理が困難です。
自分が入れてもらったインプラントがどこのメーカーのものなのか教えてもらっておいてください。

機能的な話であれば、インプラントは二種類存在します。
HAタイプとNonHAタイプです。

HAというのは、ハイドロキシアパタイトと呼ばれる物質をインプラント表面にコーティングしています。
このハイドロキシアパタイト膜(HA)が生体の治癒を促進し、骨との結合を早期に行なってくれるのです。

HAが無いタイプは、チタンの表面を機械的な加工により、生体との結合を促しています。

臨床成績はどちらも変わりませんが、骨との結合はHAタイプの方が早く行なわれます。
また、状況が悪い場合でも、HAはくっついてくれるようです。

デメリットとしては、HAの方が価格が高いこと、細菌感染を起こしやすいこと、骨とインプラントの結合が起こる前にHA膜の吸収が起こることなどがあります。

photo by: molotalk

タグ

総入れ歯なんですけど



インプラントを埋めるとき、何本入れるのかは決まりがあります。
応力計算で考えると、失った歯の部分に対応した数を入れます。
1本失えば1本のインプラントを入れます。2本なら2本です。
では3本ではどうでしょう。
これは3本の場合と2本で済む場合があります。
4本、5本と増えてくると、逆にインプラントは少なくなっていきます。
1本のインプラントで2本の力を支ええることが出来るからです。

では総入れ歯の人にインプラントを入れる場合、最低何本が必要でしょうか。
4本あれば出来る方法があります。オールオンフォーと呼ばれる手法です。
顎の骨の丈夫なところに4本の長いインプラントを埋め込み、それに入れ歯を連結するのです。
骨とつながった入れ歯は、自分の歯と同じように咬む事が出来るようになります。

入れ歯を使ってはいますが、これでも立派なインプラントの処置なのです。
どうしても入れ歯が嫌だと言う場合は、やはり8本から10本のインプラントを入れなくてはいけません。
費用的にはオールオンフォーのほうが安く済みますが、完全な回復とはいえないので、入れ歯が嫌な人には出来ませんね。
オールオンフォーは技術的に難しい部分があるので、かなりの熟練の先生にお願いすることになります。

インプラントは骨に入れますので、充分な量の骨が無ければ、たとえオールオンフォーでも出来ないことはあります。
その場合は、まず骨を人工的に増やしてから行ないます。
このような術前処置も、難しい技術ですので、やはり専門医でお願いするのが良いでしょうね。

photo by: CircaSassy

タグ

でもお高いんでしょう



歯を失ったので、歯医者で相談したら、
”ではインプラントを入れましょう。”
と言われることもあると思います。
保険治療が使えませんので、どうしても高額な治療費が必要です。

なぜこんなに高いのだろうかと思うでしょう。
正直に書くと、インプラントは材料費が殆どを占めています。
まず、骨の中に入れるインプラントと呼ばれる部分は、メーカーにも寄りますが、1本数万円はします。
最近は安いものも出てきましたが、それでも1万円くらいですね。
インプラントは手術です。処置を行なうための道具も特別に用意します。
時間もかかります。普通の歯の治療とは違い、外科手術なので長い時間が必要です。

時間、材料、人件費、全て専用で準備しなくてはいけません。
しかも治療期間が長いですよね。数ヶ月以上もかかります。

歯医者で行なう処置なので簡単だと思われていますが、これは外科の処置ですから、病院で内臓の手術を受けるのと何も変わりません。
病院の手術も費用がかかりますよね。時間と人件費、材料費などを考えると、利益の出る費用と言うのが決まります。

逆に安い費用で行なってるところは、何かしらでカラクリが必要です。
あまりに安いところは警戒するべきでしょう。
安全で治療成績の良い処置を行なうなら、手を抜けるところはありません。
そのための費用です。

処置内容と費用に関しては、先生が説明をしてくれますから、いろいろと聞いてみるのが一番です。
確かに高額な治療費ですので、あとで失敗したと言うことのないよう、納得してから行ないましょうね。

photo by: Mykl Roventine

タグ

このページの先頭へ